提灯の影

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提灯の影

提灯の影

昔、日本のある小さな村に一件の奇妙な噂があった。深夜に歩いていると、提灯の影が自分を追いかけてくるという。その提灯の光を見た者は、一週間内に行方不明になった。

大学生の斎太は、私はそんな噂を信じないと笑い飛ばした。しかし、ある夜、酒を飲んで家に帰ると、道路の隅から薄浅い光が見えた。

「提灯…か…?」

仕事か何かだと思ったが、実際に光に歩みよると、人の姿は見当たらなかった。

「おい! そこに誰かいるのか?」

斎太は揪いたが、声は止まない。むしろ、提灯の光が少しずつ密かに近づいてくるように見えた。

怖くなった斎太は、逃げるように家に駆け込んだ。しかしその夜中、駅に向かおうと決心した時、家の窓に小さな光が滑り込んだ。

「そんなばかな…」

提灯の影が漢字で「逃げるな」と声なき声で唱えていた。

怖さに挫された斎太は、ドアを関じるが、その瞬間、少女のような姿が見えた。他の誰もいないはずの部屋に、何かがたちつくように微笑を滑らせた。

「お前は…だれだ…?」

少女は無表情で斎太を見つめると、気が付くと提灯の光と共に消えた。ただ、部屋の墓には、提灯の影が黒く残っていた…。

次の朝、斎太の家には誰もいなかった。ただ、家の周りに提灯がいくつもちりばめられていたという。

(終)

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